まずは今回監督として映画を撮ることになったきっかけになるものはあったのですか?
板尾創路(以下:I)「沖縄国際映画祭というのがあってそこに出品してみないか?というお誘いをいただいた
ことがきっかけです。小さいころから水曜ロードショーなどを観て映画は好きだったのでやってみようと思いま
したよ。」
必ず聞かれると思うのですがタイトルに「板尾創路の」とつくことについては?
I「最初は脱獄王だけだったのですが『板尾創路の』ってつくことによって僕が作っているというか
『板尾創路』というジャンルとして認知して観てもらえたらと・・・ぼくが作るからといってものすごい
コメディーなわけでもないですし、かといって笑えないものでもないですから。
『板尾創路の』とついたことによってものすごくやりやすくなりました。」
確かに!「チャップリンの独裁者」とか、ちょっと違うけど「藤子不二雄の夢カメラ」とかその冠がつくことで
ものすごく安定感、安心感がでますよね。
I「そう。そうなんです。ヒッチコックとかね。」
そういえばエンディングテーマがテイトウワfeat野宮真貴さんの曲でしたが、もしかしてその野宮真貴さんの
当時のグループのピチカート・ファイヴの「女王陛下のピチカート・ファイヴ」とかのネーミングなとこも
ちょっとは関係しますか?
I「笑。偶然なんですがそのときいいと思ったことで選んでたまたまそういう共通点がでるということは
あるんじゃないですかね。」
脱獄モノにしようと思ったのはなぜですか?
I「ほんとに小さい頃から映画が好きで特に脱獄モノが好きでした。だから迷いなく決めました。
脱獄モノっていうのは映画の定番で海外ではヒット作もいくつかあるのですが日本ではそんなにヒット作が
なくて・・・なので代表作になってほしいという気持ちもあります。」
時代背景を昭和初期とされたのにはなにかこだわりがあるのですか?
I「脱獄モノで現代だったり未来というのは頭になくて、現代とかでやってしまうとハイテクになったりするんで
ちょっと・・・。最初から自分の中では昭和初期っていうイメージでした。」
公表されているチラシなどでは「脱獄」を繰り返しているとあるのですが「逃亡王」ではないということ
ですよね。
I「実はなぜ繰り返しているのかということもストーリーの中で表現しています。一人の男がそれを繰り返す
感情なども楽しんでもらえたらと思います。チラシには「その逃亡、ワケあり」というのもひとつ気にして
観ていただければと思います。」
同じくチラシの救世主(メシア)っていうのも何か意味があるのでしょうか?
I「笑。どうでしょうか?宣伝会社の方がいいキャッチを付けてくれたのだと思います。それは映画の内容なのか
今の映画界に・・・なのか・・・どうなんでしょうか?」
出演者にはベテランの俳優さんから先輩後輩の芸人さんまでいらっしゃいますがなにか演出の面で意識したとこ
などありますか?
I「特に意識はしなかったです。芸人だからアドリブを期待したりとかも指定をするわけでもなくみなさんそれぞれの
個性をだしてくださりとても撮影のしがいがありました。特に國村隼さんは昔から知っている役者さんで出演オファーを
する前から國村さんをイメージして脚本を作ったので快諾いただいた時はうれしかったですね。」
主人公の名前が鈴木雅之ですが・・・みんながよく知っているあの方と同姓同名ですが・・・なぜ?
I「特に理由はないのですが名前を決めようというときフッと降りてきたんです。
鈴木雅之っていう名前が。スタッフのみんなもいいねってことに。笑)僕そういうこと多いですよ。降りてくるって
いうか・・・長年の勘でそういうのを信じるようにしています。」
板尾さんっぽくって嬉しいです。
では最後に『板尾創路の脱獄王』を楽しみにされている皆さんに一言おねがいします。
I「今、いろいろマスコミ関係の方やプレスの方に試写で観てもらっているんですが、意外にも女性に評判がいいんです。
是非女同士でも観にいってください。男ばかりで撮っていたのでこういう反応を予想していなかったというか・・・
是非みなさんに観てもらいたいですね。」
今後も『板尾創路の』シリーズがどんどん公開されることを楽しみにしてます。
I「是非シリーズにしたいですね!」